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タマラのロマンス小説

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 海運王の花嫁19 海運王の花嫁21
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海運王の花嫁 ~サン・テロス公国物語1~夏海弘子先生コミカライズ

海運王の花嫁20

 
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「アレク、貴方が私に黙っていたのは私がリバノス家の人間だと知ると、私がサン・テロス公国を狙うとでも思っていたのね。私、サン・テロス公国はいらない。貴方からは何もいらないわ」

 もう、アレキサンダーの側に居たくない。カテリーナは悲しみのあまりに、混乱して階段から降りようとした。

「待つんだ、カテリーナ、君は間違った思い込みをしている」

「思い込み?これは便宜結婚以外の何でもないわ」

「断じて、便宜結婚などではない」

「貴方の心配していることは何も起こらないわ。私はサン・テロス公国もリバノス家もいらないから」

 カテリーナは切なそうにアレキサンダーを見上げた。

「私はイギリスに帰ります」

 そう叫ぶと、アレキサンダーの手を振り払い、再び階段を降りようとした。
アレキサンダーの顔なんて二度と見たくない。

階段を数段降りたところで、ガラスに刺さった足の裏の皮膚の奥の傷がずきずきと痛み、カテリーナは身体のバランスを崩した。

「カテリーナ、危ない!」

 アレキサンダーは前のめりになって倒れそうになったカテリーナを支えて抱きよせ、カテリーナを抱いたまま自分の身体を下に回転させて階段を転げ落ちた。アレキサンダーはカテリーナを抱いたまま頭を打って気絶した。
   
             ☆  ☆  ☆

 カテリーナはアレキサンダーの手を握りながら涙を流した。アレキサンダーの意識は丸半日戻っていない。あれから医師が来て、アレキサンダーは全身の打撲だと診断された。

 医師は意識が戻ってから様子を診ようというが、カテリーナはアレキサンダーが自分のせいで怪我をしたことに、心が張り裂けそうなほど痛くなった。アレキサンダーが目を覚ますまでは安心できない。

 私は間違っていた。

アレキサンダーが自分のせいで意識不明の怪我をしたことで、カテリーナはサン・テロス公国国民の皆に申し訳ないと感じた。私はアレキサンダーに比べると取るに足りない女だ。その私がプリンスに怪我をさせた。

それ以上に、アレキサンダーが私を愛していないという理由で、アレキサンダーの元を離れようとした私が間違っていた。

アレキサンダーを愛している。

アレキサンダーから離れたイギリスに帰ったところで、アレキサンダーが怪我や病気をしてもすぐに駆けつけては来ることなんて出来ない。

 これからの人生で、私が知らない場所でアレキサンダーが怪我や病気をすると思うと生きていけない。

 あのまま自分が一人で階段から落ちた方が良かった。

今、意識のないアレキサンダーと入れ替わりたい。

 アレキサンダー・・・・・・彼がまだ私を妻に望むのならば、私はアレキサンダーと結婚しよう。

 アレキサンダーが側にいないと生きていけない。

今日、アレキサンダーが私を守ってくれたように、私はこれからアレキサンダーを一生守りたい。

「アレク・・・・・・。ごめんなさい。アレク」

 カテリーナはアレキサンダーが無事であるようにひたすら祈った。カテリーナはもしアレキサンダーがこの怪我で死ぬようなことがあれば、自分も死のうと考えた。

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