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タマラのロマンス小説

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 海運王の花嫁16 海運王の花嫁18
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海運王の花嫁 ~サン・テロス公国物語1~夏海弘子先生コミカライズ

海運王の花嫁17

 
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「しばらく余震があるだろうから、こうしてずっと抱いているよ」

「アレク、ベッドや、宮殿は地震で潰れないかしら?」

「頑丈に出来ているから大丈夫だ。石灰で壁を補強しないといけないが、元からわが国の建物は年に二回石灰で補強することになっている。安心して眠るといいよ」

「足の裏がとても痛いわ」

「恐らくガラスを踏んだのだろう。今すぐ手当てをするよ」

「貴方と離れたら怖いわ」

「電気をつけるよ」

 カテリーナは電気をつけてもいいという事実に安堵した。地震は未知のもので、とても怖かった。

 アレキサンダーがスリッパをはいて、自分の部屋に走って戻り、救急箱を持って現われると、カテリーナはおずおずと両足をアレキサンダーに向って出した。

 アレキサンダーは左手でカテリーナの細い足首を掴み、右手でピンセットを持ち、足の裏に付いている細かいガラスの破片を取った。カテリーナの足の裏に消毒液をかけて、ガーゼをあて、包帯を巻こうとしたとき、アレキサンダーは驚いて包帯を巻く手を止めた。

「カテリーナ、君の足の指はとても変わっているね」

「ええ、中指と薬指と小指が同じ長さだといいたいのでしょう。子供の頃からとても変わった指だと言われたわ」

「そうだね、滅多にない指だと思うよ」

「アマンダからの遺伝だけれど、私もこんな指は他では見たことがないわ」

 アレキサンダーは救急箱を片付けて床に置くと、カテリーナを抱きしめた。

 第二次大戦中のリバノス家のことをカテリーナが知らなかった理由がはっきりとわかってしまった。

 カテリーナの髪の毛を優しく撫でながら、これでまたカテリーナと結婚する理由が一つ増えたと実感した。これは本来とても喜ばしい事実だ。だけど、この事実は絶対に知られてはいけない。


 何故ならば、この事実を知るとカテリーナはまた義務で僕がカテリーナと結婚しようとしたと感じるだろう。


 カテリーナを抱きしめながら考えた。一刻も早くカテリーナと早く結婚したい。毎晩こうして抱き合っていたい。カテリーナがサン・テロス公国に来て二週間が経ったが、ずっとカテリーナの気持ちを掴む方法がわからないままでいる。

 今まで自分から女性を口説くというより、昔から女性の方から僕を誘惑してくることが多かった。僕はハンサムなプリンスの筆頭に挙げられ、日々、気ままに過ごしていた。肝心のときに女性の気持ちがつかめないのが悔しい。

 僕が欲しいのは女性達の気持ちではなく、カテリーナ一人の気持ちだ。アレキサンダーはカテリーナを力強く抱きしめ、自制心をかき集めた。

 カテリーナはアレキサンダーに抱きしめられると、安心して再び眠ることが出来た。もし、今、大地震が起きたらアレキサンダーに抱かれたまま共に死ねる。縁起でもないことを考えてはいけないと思いながらも、アレキサンダーの温もりと匂いに包まれて楽園にいるような幸せな気持ちになった。
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