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タマラのロマンス小説

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海運王の花嫁 ~サン・テロス公国物語1~夏海弘子先生コミカライズ

海運王の花嫁10

 
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「アレク、恋人の名前を客船に付けて、デートか?そんなことをしたら周りの人間にどう思われるのかわかっているだろう」

「私、恋人ではありません」

 カテリーナがはっきりと告げると、ヘリクレスは驚いた様子でアレキサンダーを見つめた。

「アレクでもしくじることがあるんだな」

「彼女は僕にとって大切な女性だ。ヘリクレスもそのつもりでいてくれ」

「そして僕は他のくだらない娘達を押し付けられるのか?」

「ヘリクレス、君も結婚できる数少ない女性を探すんだな。そんな必要もなさそうだけど」

「何だって!」

 ヘリクレスは驚いてアレキサンダーを見返し、カテリーナは二人の会話に多くの疑問を持った。特にアレキサンダーの結婚できる数少ない女性を探せと言う言葉の意味がわからない。私の思考回路は切れる寸前だわ。一端、落ち着いて考え直す必要があるに違いない。

「ミスター・リバノス、私、疲れたので退室してもいいですか?」

「ああ、もう夜中を過ぎているし、僕も君を送って休むよ。カテリーナ、リバノス家の男は二人いるんだ。僕のことはアレク。弟のことはヘリクレスと呼んでくれないか?」

「貴方達はプリンスなのに庶民の私がそんな呼びかたをしてはだめに決まっています」

「君はかつての恩人の子孫だ。だから我々を名前で呼んでも構わない。それにもっと気さくに話して欲しい」

「恩人の子孫だなんて、そんな都合のいい女性をどうやって見つけたんだ?」

「ヘリクレス、後日話し合いをしよう」

 アレキサンダーはカテリーナの腰に手を添えて、カテリーナの部屋へ入った。

「カテリーナ、ヘリクレスの失礼な発言の数々を許してくれないか?」

 アレキサンダーがカテリーナに謝ると、カテリーナは不思議な気持ちになった。意味深な発言が多すぎる。分からないことがあるなんて、不安だわ。

「ミスター・リバノス、貴方は私に隠していることがあるのではないの?」

「君がアレクと呼んで、打ち解けてくれないと答えようがないな」

「では・・・・・・アレク。答えてくれる?」

 こんなときに名前を呼べだなんて、どういうつもり?カテリーナはアレキサンダーの名前を愛称で呼ぶのが恥ずかしかった。彼のようにセクシーな男性とこうして二人きりになるのも、思えば初めてのことだ。決意を込めて、アレキサンダーのセクシーな顔を眺めた。

「実は君を僕の花嫁にしようと思っている」

「う、嘘でしょう!」

「本当だ。リバノス家にとって君は恩人の子孫であり、魅力的だ」

 約束とばかりに、アレキサンダーはカテリーナを抱き寄せて、唇に唇をそっと重ねた。

 突然のキスにどうしていいのか分からずに、そっと瞳を閉じた。アレキサンダーのキスはカテリーナの感情を激しく揺さぶり、飲み込んでいった。アレキサンダーが唇をそっと離すと、カテリーナの耳元で囁いた。

「決めるのは、君だよ」

 アレキサンダーはそういい残して続き部屋の奥へと消えていった。

 取り残されたカテリーナは驚きのまま、思考が停止し、ベッドの上に横たわった。

 アレキサンダー・・・・・・・彼のことがわからない。彼はとても魅力的で女性には不自由していないように思える。それなのに私が花嫁候補だなんて信じられない。アレキサンダーとは今日出会ったばかりだし、それに、アレキサンダーは私のことを愛しているとは一言も言わなかったわ。

 理解不能なあまりに首を横に激しく振った。今日会ったばかりなのに、どうしてアレキサンダーに愛されることがあるの?今後アレキサンダーと一緒にいても没落貴族の娘の私がアレキサンダーに選ばれ、愛されるとは思えない。それともこれはサン・テロス公国特有の冗談なの?

 悩んだ状態のまま、いつしか眠りに落ちた。
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