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タマラのロマンス小説

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 青い炎29 神戸 ストーリー 2
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神戸 ストーリー 

神戸 ストーリー 1

 
 青い炎29 神戸 ストーリー 2
 わたし、佐藤 史緒、二十四歳。さとう しお、っていうふざけた名前のどこにでもいるOL。現在、神戸の某百貨店でコスメを販売している。カレシが欲しいけれど、ちょっと迷っている。だって、今の男は基本、イケメンでしょう?皆、イケメンなら誰を選べばいいの?って話になる。

 


ACT.1  

「わたし、IKEAのガラスつきのきれ~な本棚買ったんだけど~。自分で組み立てるって知らなくて。段ボールのまま部屋の隅に置いたままなんだ~」

 半年前から営業に来ている、沖田隆司にそう告げる。神戸にある某、百貨店コスメティックコーナーに勤務しているわたしの元には、一流化粧品勤務の男性が自社の商品を売り込むために訪れる。コスメティックコーナーなのに、何故か営業の九割は男性社員なのだけど、イケメン率が高いので、そんな疑問には目をつぶっている。

 沖田は某一流化粧品メーカーの誠実そうなハンサムだ。TVに出てくる俳優っぽい。目元が涼しげな沖田。実は少しだけ目を付けている。

「組み立てようとしたけれど爪が折れてしまって、ほんと、だめだわ」

 アッシュブラウンの髪の毛をかきあげ、悩ましげな唇の形にする。コスメの販売のいい所は化粧品のサンプルだけで、美しく生きていけることだ。

 今日のわたしも、化粧品のサンプルのおかげで美しい状態を保っている。

「カレに組み立ててもらえばいいよ」

「今、フリー」

「お礼はするから、組み立ててくれない?」

「う~ん、今日は月曜日だし、悩むなあ」

 即答されなくて良かった。だって、がっついてこられたら、ちょっと引いちゃう。自宅に招いた時の反応をみて、カレにするかどーかを決めたい。

「別に無理ならいいよ。自分で組み立てるから。うん、一年くらいかかるかなあ」

 実はこーいうの結構得意だけど、黙っておく。苦手なふりして組み立ててもらう。IKEAの家具はコストを抑えるために、組み立てていないんだろうけれど、メンズが活躍する場面を与えてくれる、いいシステムだ。

「分かった、今晩7時、駅前で待ち合わせをしよう」

                             ***

 1DKの部屋にカレを招くと、一直線に大きな段ボール箱へ直行した。早速、工具と格闘する沖田。

「お礼に夕飯、オゴルけど、ピザがいいと思うんだ。どのピザがいい?」

「あ~、集中して組み立てたいから、黙っていてくれ」

 えっ、そうなの???まずは食事って思ったから、聞いたのに。

 結局、三時間ぐらいで組み立てた。

 先に夕食も悪いかなって、ずっと、黙って待っていた。

 タイプじゃないなあ~。

 こ~横でさあ、凄いっ!上手に組み立ててるっ!

とか、言えたらなあ~。

 夢中で組み立てているから、何も言えず、少し離れた場所で座り、お腹だけがぐうぐう鳴ってる。

 自分で組み立てた方が良かった?

 組立てる楽しみを奪われた?

 組み立て終わると、時刻は十時。

「じゃあ、ピザを頼むね」

「いいよ、家帰って食べるから」

「でも、なんかお礼・・・・・・」

「組み立てている間に作れば良かっただろう。お礼なんかいらないよ。我が社の商品を勧めて、棚に陳列してくれればいい」

 颯爽と立ち去る沖田。何、あのビジネスライクの態度。手料理なら食べたってわけ?急に手料理ってキツクない?わたし、今日の態度みて、カレにしよーと考えたのに、手料理なんて出したら、その場で狙ってるって確定するよーな気がする。

IKEA大作戦は完璧だった。

 女がこーいうの組み立てるのが苦手だと男は思っているから、自然な形で自宅に男を呼びよせる、いい口実になる。

 失敗なのは、わたしの男を見る目。

 だって、わからないんだもん。

 だれが、いいのかなんて。

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