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タマラのロマンス小説

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 アラビアンナイトに煌めいて 10 アラビアンナイトに煌めいて 12
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アラビアンナイトに煌めいて~高木裕里先生コミカライズ~

アラビアンナイトに煌めいて 11

 
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 アラベラ・マーロン、イギリス、ロンドン在住。シルク直輸入店、アドルフ・マーロンの後継者。金色の髪に青い瞳、ロフサーネと同じ。

 それなのに、どうしてこんなにも気になるのだろう?

 健康的な身体、張り詰めて盛り上がった胸、唇の柔らかさ、あの遠慮のない物言い。

 ロフサーネとアラベラを間違えることなんて、まず、あり得ない。

 ラシードは考え込んで結論を出した。

 認めたくないが、彼女が欲しい。

 お金で買えないことは分かっている。

 市井の身の女性に小切手を切れば軽蔑されるだろう。

 夜の会食へ向かった。同ホテルの個室でビジネスの話があり、アメリカの石油採掘者との打ち合わせを行った。本来なら、自国で優秀なものを育てて自国で賄うようにしたい。自国の各、族長の子息たちはアメリカやイギリスへ留学し優秀なものも居るが、まだ他国に協力して貰わないといけない側面があるというのが事実だ。

 現代的な教育を由としない族長もいる。

 アル・ファールド国は個の部族に分かれていて石油発掘をきっかけに統合した。中でも優位なのが我がサリーム家。しかし、部族の名残もあり、百年前までは頻繁に部族争いが起きていた。

 提携について聞きながら思考は途切れていく。

 アラベラは夕食時、独りきりになると寂しく感じるだろうか?

 そんなことを気にする必要はない。

 必要な駒だ。

 何の魂胆があって僕の元へ来たのだろう。フロントで会わなかったとしても、見つけて突き詰めていただろう。

 スパイなのか?

 そもそも、あんな無垢なスパイが存在するのだろうか?

 必要な会話を済ませると、デザートを省略して、ホテルの最上階にある数多くの自室へ向かった。

 リビングルームのテーブルの上には食べものが余すところなく乗せられてあり、椅子に座るアラベラはぼんやりとしている。

「おかえりなさい、ラシード。時間があるのなら向かいに座ってくれる?独りで食べると味気がないわ」

「普段、君は誰と食事をしているのかい?」

「祖父のカルロ。大好きで気が合うの。そうだわ、カルロに連絡してもいい?」

「僕の目の前でなら」

「まだ疑っているのね。電話を借りていい?内線で盗み聞きしても構わないわ」

 時差でアル・ファールド国の方が4時間程、時間が経つのが早い。壁に掛けてある電話を借りて、自宅の店に電話した。

「カルロ!わたしよ!元気にしているの?アル・ファールド国は楽しいの。商品は全部売れたわ!」

 何日も経っていないのに、懐かしく感じるのは何故?

 心配をかけてはいけないので、指輪のことや、ホテルの最上階で囚われていることは話さないでいた。

 「帰ったら沢山話すね。予定通り帰るつもりよ!」

 大好きな祖父との会話を終えた後、振り向くとラシードが居て、わたしの顎を持ち上げた。

「誰が帰っていいと言った?」

「指輪はあなたが持っているし、わたしが帰った方が・・・」

「帰さない」

 ラシードの唇がわたしの唇に重なった。唇の先からとけそうな甘いキス。キスは深まり、わたしはラシードの背中に手をまわして爪を立てた。

 こんなにも激しい感情が押し寄せるなんて。

 欲望に煙ったラシードの瞳をみつめたわたしに、現実と不安が降ってきた。

「・・・わたしはロフサーネじゃないわ」

「アラベラ、決して間違ってなんていない」

 熱が籠った声でわたしの名前を呼ぶ彼。

 わたしだけでも理性を保たないといけない。

「婚約者じゃないもの、ましてや・・・」

どんなに魅力的でも関係をもっては駄目!

走ってベッドルームへ駆け込み、鍵をかけた。

 ジャスミンの花の香しい匂いが部屋を満たしている。

息を吸うと、記憶に深く刻まれるようで、胸が苦しくなった。

アル・ファールド国へ来てわたしは変わった。

顔を合わせれば口論しかしない傲慢なシークに恋を覚えた。

普段の生活では仕事に夢中で、異性の友達は沢山居てもそれ以上には発展しなかった。話をしても大好きな店のことばかりで、呆れられたことが良くある。

 メイドの方達は沢山居ても、皆プロでわたしと顔を合わせないように給仕してくれるから、さっきみたいに二人きりになることが多い。

 冷静に考えて。

 婚約者の居る、シークよ、彼は。

この気持ちをどうすればいいのだろう。

 彼はこんなにも狂おしい、恋の駆け引きに慣れているのだろうか?

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