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タマラのロマンス小説
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CEOと夢の家 ~シリーズ3~
CEOと夢の家 15
「本当に出社するのかサム?」
「当然よ。こんなことで休むわけにはいかないもの」
ローヒールを履いて、ベージュのロングスカートのスーツを身につけたサマンサはBMWの助手席に乗って出社することを告げた。
「営業には僕が付き添うよ」
「貴方も仕事があるでしょう」
「休暇を取ったよ。働き過ぎだと言われていたから君に付き合うのが丁度いい」
「だめよ。私がリフォームを勧めている間に貴方は家を売るように勧めるに違いないわ」
「楽しそうな企画だな」
黒のデザイナーズスーツを身に付けたクライブはにっこりと微笑みながら、ニューマンズコーポレーションの前にBMWを止めた。
ニューマンズコーポレーションの玄関にクリーム色のニットスーツを着たパトリシアが居て、パトリシアはBMWの中のサマンサを見た途端、走ってサマンサの元へ来た。
「サマンサ、車から降りないで!ミスター・マーシャル、このまま、この先のJ&Dホテルへ行って欲しいの」
「パトリシア、どうしたの?」
「J&Dホテルで説明するわ。あそこは夫の経営するホテルなの」
何が起こったのだろう?サマンサは後部座席に飛び乗ったパトリシアに疑問を感じた。
クライブはサマンサの腰に手をまわしてサマンサの右足を庇いながら、ホテルの従業員に挨拶されて颯爽と歩くパトリシアの後に続いた。
パトリシアはローズ色を基調とする、サマンサが大好きなレースとピンクのサテンをあしらったスイートルームに入って行った。乙女チックな印象のスイートルームへ案内されたサマンサとクライブは並んで、ローズ色に金をあしらったロングソファーに座った。
パトリシアは立ったまま、困ったようにサマンサをみつめている。パトリシアは決意を込めた表情をみせると、重い口を開いた。
「サマンサ、足を怪我したのでしょう?ウィリアムから会社内の事故という扱いで、完治するまで出社しなくていいという決定が下されたの」
「大丈夫よ。右足の親指の爪は割れたけれど、元気だわ」
パトリシアは青ざめた顔で、サマンサの前に屈みこみ、サマンサの手を取った。
「お願い・・当分出社しないで」
「どうして?」
「ああ、サマンサ。昨日の貴女の行動で社内に妙な噂が立っているの」
「私、何かしたの?」
「昨日、プリンセスみたいに抱きかかえられて、退社したでしょう」
「あれがまずかったの?」
「その前にミスター・マーシャルは貴女の紹介だと言ってメアリーのキッチンリフォームの一番人気の商品を買い占めたの」
「クライブ、どうして・・」
「ミセス・ニューマンズのデザインを正当に評価しただけだ」
クライブがメアリーのデザインを認めてくれた。サマンサはその事実に嬉しい気持ちを抱いたが、パトリシアの険しい表情の意味が分からなかった。
「その事実と今日の出社がどうして関係あるの?」
「貴女が営業成績を上げるために身体を使ったと言う噂が出たの。もちろん、貴女が営業成績トップであることへの妬みよ」
「なんて根拠のない噂なの!私、そんな噂に負けないわ」
「サム、君が辛い目に遭うのがわかっていて出社はさせないよ」
クライブはサマンサの腰に手をまわし、サマンサを守る意志を示した。
「ミセス・ディーン、僕はサムにプロポーズしている最中だ」
「そんな時はデートを優先するべきよ。サマンサ、当分病欠扱いするように手配するわ」
パトリシアは立ち上がって、サマンサに微笑んだ。
「この場所を貸すわ。頑張ってね、サマンサ」
パトリシアが新婚さんらしく幸せ一杯の表情で足早に立ち去ると、サマンサはクライブの顔を思いきりにらんだ。
「当然よ。こんなことで休むわけにはいかないもの」
ローヒールを履いて、ベージュのロングスカートのスーツを身につけたサマンサはBMWの助手席に乗って出社することを告げた。
「営業には僕が付き添うよ」
「貴方も仕事があるでしょう」
「休暇を取ったよ。働き過ぎだと言われていたから君に付き合うのが丁度いい」
「だめよ。私がリフォームを勧めている間に貴方は家を売るように勧めるに違いないわ」
「楽しそうな企画だな」
黒のデザイナーズスーツを身に付けたクライブはにっこりと微笑みながら、ニューマンズコーポレーションの前にBMWを止めた。
ニューマンズコーポレーションの玄関にクリーム色のニットスーツを着たパトリシアが居て、パトリシアはBMWの中のサマンサを見た途端、走ってサマンサの元へ来た。
「サマンサ、車から降りないで!ミスター・マーシャル、このまま、この先のJ&Dホテルへ行って欲しいの」
「パトリシア、どうしたの?」
「J&Dホテルで説明するわ。あそこは夫の経営するホテルなの」
何が起こったのだろう?サマンサは後部座席に飛び乗ったパトリシアに疑問を感じた。
クライブはサマンサの腰に手をまわしてサマンサの右足を庇いながら、ホテルの従業員に挨拶されて颯爽と歩くパトリシアの後に続いた。
パトリシアはローズ色を基調とする、サマンサが大好きなレースとピンクのサテンをあしらったスイートルームに入って行った。乙女チックな印象のスイートルームへ案内されたサマンサとクライブは並んで、ローズ色に金をあしらったロングソファーに座った。
パトリシアは立ったまま、困ったようにサマンサをみつめている。パトリシアは決意を込めた表情をみせると、重い口を開いた。
「サマンサ、足を怪我したのでしょう?ウィリアムから会社内の事故という扱いで、完治するまで出社しなくていいという決定が下されたの」
「大丈夫よ。右足の親指の爪は割れたけれど、元気だわ」
パトリシアは青ざめた顔で、サマンサの前に屈みこみ、サマンサの手を取った。
「お願い・・当分出社しないで」
「どうして?」
「ああ、サマンサ。昨日の貴女の行動で社内に妙な噂が立っているの」
「私、何かしたの?」
「昨日、プリンセスみたいに抱きかかえられて、退社したでしょう」
「あれがまずかったの?」
「その前にミスター・マーシャルは貴女の紹介だと言ってメアリーのキッチンリフォームの一番人気の商品を買い占めたの」
「クライブ、どうして・・」
「ミセス・ニューマンズのデザインを正当に評価しただけだ」
クライブがメアリーのデザインを認めてくれた。サマンサはその事実に嬉しい気持ちを抱いたが、パトリシアの険しい表情の意味が分からなかった。
「その事実と今日の出社がどうして関係あるの?」
「貴女が営業成績を上げるために身体を使ったと言う噂が出たの。もちろん、貴女が営業成績トップであることへの妬みよ」
「なんて根拠のない噂なの!私、そんな噂に負けないわ」
「サム、君が辛い目に遭うのがわかっていて出社はさせないよ」
クライブはサマンサの腰に手をまわし、サマンサを守る意志を示した。
「ミセス・ディーン、僕はサムにプロポーズしている最中だ」
「そんな時はデートを優先するべきよ。サマンサ、当分病欠扱いするように手配するわ」
パトリシアは立ち上がって、サマンサに微笑んだ。
「この場所を貸すわ。頑張ってね、サマンサ」
パトリシアが新婚さんらしく幸せ一杯の表情で足早に立ち去ると、サマンサはクライブの顔を思いきりにらんだ。
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