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タマラのロマンス小説

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 CEOと夢の家 7 CEOと夢の家 9
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CEOと夢の家  ~シリーズ3~

CEOと夢の家 8

 
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「クライブとはすっかり話がついたよ」

 パステルピンクの小さなイスに男同士が座っている姿に違和感を覚えたサマンサは二人の話を聞きながら、クライブの服にアイロンをかけた。クライブに自分でアイロンかけをしてよと言いたいところだが、クライブには早々に退散して欲しいので、私がアイロンをかけることにした。

「サム、今日はあのキングサイズのベッドが欲しいから来たけれど、二人で使うなら諦めるよ」

「イーノス、ちょっと待って」

 サマンサはリビングの脇に置いてあった大きな紙袋三つを指した。

「双子用のT‐シャツにセーターと靴下。それと屋根裏でウエッジウッドの皿を見つけたわ。皿はいい値で売れると思うの」

「ありがとう。お礼に同棲の件は黙っていてあげるよ」

「同棲?」

「クライブが責任取ってくれるって。僕はそれを信用することにした」

 同棲・・責任・・いったい何の話なの?私が二階で恥ずかしがっている間に何が起こったの?

「あの、何か勘違いしていない?」

「照れるなよ、こういう問題は男同士で解決するものだ。三十五歳同士、穏便に話は済んだ」

 イーノスはサマンサに、にっこりと微笑んで応えると、大きな紙袋三つを抱えて退散した。サマンサは玄関先でイーノスの軽トラックを見送りながらため息をついた。急に我が家に訪れてベッドを奪う気だったのよ。もちろん、両親の許可は取っているだろう。

イーノスも生活で苦労しているし、こんなことはしょっちゅうだけど、仕方がないことだ。私達の両親は縁を切ると言わんばかりに私には生家を、イーノスには結婚資金を渡した。この家の資産は高騰し、私の方がお金をもらっているようなものだから、元から家にあった家具はイーノスが持って行ってもいいと思っている。

 サマンサが家の中に入ると、スーツを着込んだクライブが立って居た。サマンサはその姿にいら立ちを覚えた。イーノスには後で電話をして事情を説明すればわかってくれるだろうけれど、クライブはイーノスの前で勝手に私と付き合っているふりをした。

「サム、その・・すまない」

 イーノスについた嘘を謝ろうとしているの?イーノスは完全に私達が恋人同士で、同棲していると思いこんでいる。どうしてそんな嘘をついたのか理解に苦しむけれど、謝ってくれるのなら許してあげる。

「昨日、この家の家具が少ないとけなしてはいけなかった。この家の家具はイーノスに持っていったのだろう」

「兄は双子の男の子を抱えて大変なのよ。郊外に安くて大きな家を買ったけれど、家具が少なくって。私はここに独り暮らしをしているし、家具ぐらいそのうち自分で買うわ」

「君は優しい人だね」

「それぐらい当然よ。兄の子供達はその日に買ったT‐シャツを遊んでいる最中に破ってだめにすることもよくあるの。兄も生活が大変なのよ」

 クライブが柔らかい微笑みを浮かべると、サマンサはとたんに居心地が悪くなった。

「・・帰ってよ」

「サム?」

「貴方は嘘をついたわ。兄に私と同棲しているふりをした」

「それは・・」

「帰って!」

 クライブが何かを告げようとしているが、サマンサは聞きたくないと言わんばかりに、両手で両耳をふさいだ。

「今日は退散するよ。サム、また、会おう」

 クライブがエアーズ家の前に置いている自分のBMWを横目で見ながら長い脚で足早に通り過ぎると、窓の外からそれを眺めていたサマンサの良心がずきずきと痛んだ。

 クライブが私と同棲しているふりをした理由が分からない。クライブ・・クライブは魅力的で、私はクライブに惹かれている気がする。

 サマンサは首を横に振った。恋の始まりはいつも同じだ。私は自分が心惹かれる男性と交際し、思っていたのとは違う女性だと言われて別れを告げられる。深入りは危険だわ。でも、もう手遅れのような気がする。クライブは今まで会った男性の中で、群を抜いて魅力的だ。サマンサはため息をついて、二階の自分の部屋に上がって考え込んだ。
 
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